旧バージョン
人類の未来望ましい未来のイメージは人によって違う。たとえば、人類など絶滅した方がよいという人もいるだろう(環境が一番という人はそういわないと自己矛盾に陥るはずだ)。私は、人類がなるべく幸福に生存を続けることが望ましいと思う。幸福にもまたいろんな考えがあると思うが、ここでは、ある程度文化的で、精神的にもある程度満ち足りた生活を営むことが幸せとする。ある程度にもいろいろあるだろうがあまり考えるとキリがないので、取り合えずそれについてはおいといて、人類の存続について考えてみた。 「成長の限界」によればこのままだと人類は2050年くらいに、人口増加、資源や食料の供給速度不足、コストの問題による汚染の除去速度不足により、急激に30億人くらいまで人口が減る。その後はそれなりに安定した社会が到来するが生活の質は現在に比べてかなり低くなる。根本的な問題は、人口が地球で養える数を超えることである。養える数は、供給や汚染除去の絶対量ではなく、その速度で決まる。 現在は、やや限界を超えたところにある。したがって、もはや、本当にベストな未来を選択することはできないが、量的な成長を求めることをやめ、質的な発展を目指せば、破滅的な人口減少を避け、それなりに安定した、生活の質もさほど劣悪でない未来へ向かうことができる。これがSustainable Development(持続可能な発展)である。よくいわれる「持続可能な開発」という概念は私には理解できない。 安定した未来に向かうには、まず、人口を安定化する必要がある。そのためには、出生数と死亡者数が等しくなるようにすればよい。現在、先進国では人口は減少傾向を示している。発展途上国で人口が増加しているのは教育が充実していないための貧困が原因である。したがって、先進国は発展途上国において教育システムの充実を図り貧困を改善する必要がある。 2009年現在、地球温暖化が人類の存続における最大の問題であるかのようにいわれている。もしか、温暖化が最大の問題であるとして、それが克服されたとしても、上記のように人類が長く存続しようとするならば努力が必要である。 地球は温暖化していないという人がいる。IPCCのデータは都市熱の影響を取り除ききれていないという人がいる。また、世界には気温が上昇していない地域もある。少なくとも2例のデータを見たことがある。しかし、NASAの衛星の気温データを見ると最近(約30年)の地表の平均気温は明らかに上昇している。北海道の最近約30年の気温を見ると、札幌は明らかに単調に温暖化している。これは都市熱の影響が多いと思う。他の地方都市でも、気温は上昇している。その割合は札幌より小さい。気温は1964年と1989年に気候のジャンプを見せて上昇しており、それ以外の期間では上がっていない。しかし、全体として上がっているのは否定できない。このようなジャンプは世界的にみられることが知られている。ようするに、世界には地表付近の気温が上昇していない地域もあるかもしれないが、地球全体としては地表付近の気温が上昇しているのは間違いない。 温暖化の主な原因は二酸化炭素をはじめとする温室効果ガスであるといわれている。地球は温室効果ガスがなければマイナス18度になるはずであるが、温室効果ガスがあるので現在は15度になっている。ただし、温室効果が最も大きいのは水蒸気である。最近40万年程度の氷床コアのデータをみると、地表の気温は10万年程度周期として、急激に10度ほど上がり、徐々に下がるという変動を繰り返している。二酸化炭素濃度はピークが2万年程度遅れて200〜280 ppm程度で同様の変動を示している。何らかの原因により温暖化すると、海が暖まり2万年程度遅れて二酸化炭素濃度のピークが現れると解釈することができる。この1万年間は異常に安定した気候になっており、199万年獲物を追っかけて移動を続けてきた人類が農耕を始められるようになり、定住できるようになり文明が勃興した。現在の二酸化炭素濃度(2009年で390 ppm)は最近40万年でみれば一番高い。 もしか現在の地表付近の気温上昇が、単なる、地球の歴史上繰り返されてきた気候変動であれば、人為的な二酸化炭素排出とはあまり関係なく、大雑把な傾向としては、5万年後と予測されている氷期に向かって寒冷化していくことになる。気候変動の原因は太陽活動ではないとする人がいる。太陽からの熱放射量は0.1%程度しか変動しないので気候変動には影響しないというのがその論拠である。一方、気候変動の原因は太陽活動であるとする人がいる。太陽活動が活発化すると太陽風が強くなり地球に達する宇宙線が減少し雲が減り、太陽光が反射されにくくなるので温暖化するという説である。この1880年から2008年でいえば、その気候変動はほぼ太陽活動・二酸化炭素濃度・噴火で説明できるが、1945〜1976年の温暖化の停滞はIPCCのGCMでも説明できていない。この原因は広島・長崎とそれに続く大気圏内核実験の影響である。詳しくはこちらを参照されたい。 あるイギリスのテレビ番組(You Tubeで温暖化詐欺で検索)で、IPCCには2500人の政府関係者・科学者等が名を連ねているが、その中には、途中でやめた学者が相当数含まれているといっていた。その人の場合は、自分の意見(マラリアを媒介する蚊は熱帯性ではない)を全く取り入れてもらえなかったので途中でやめたのに名前が入っていて、削除してくれるように言ったがしてもらえず、最終的には「訴訟するぞ」といったらようやく削除してくれたといっていた。その番組では、さらに、 極端な気象現象は極地と赤道との温度差が原因であり、地球温暖化によりそれが減少すると予測されているので、極端な気象現象は減るはずだ。 1000年位前に今より暖かい時期があり、永久凍土は溶けたが、今は永久凍土がある。温暖になれば溶けて、寒冷になれば凍る。当たり前。 白熊はそういう気候変動を乗り越えて今生きているんだから今回も生き残るだろう。 等という意見も紹介されていた。色々と確認する必要はあるが、今のところたぶんもっともな意見ではないかと考えている。 ただし、この番組にはうそが多いと批判されているので鵜呑みにしてはいけない。 地表付近の気温上昇の主因はおそらく二酸化炭素濃度増加だと私は考えている。しかし、たとえばクールアース50を実施しても2.3度が1.7度(IPCCの予測に基づく)、あるいは1.5度が0.8度(筆者の予測)にしかならない。もともとの温度上昇も大したことなければクールアース50の効果もたいしたことない。そのかわり、IPCCに基づけばクールアース50には莫大な経済損失が伴う。私の予測に基づけば、CO2をへらそうとするとかえってCO2は増え、経済成長し(万歳)、化石燃料の枯渇を早める(これはよくない)。したがって、温暖化抑制策は何もしないでよく、そんなことに余計な金を使わず、発展途上国の教育に予算を割くべきである。二酸化炭素削減をやめると環境ビジネスで大儲けしている人たちが職を失うかもしれないが、それはしょうがない。 どうしても対策をしたければ、温暖化適応策を考えるべきであろう。まずは、札幌の例で約2度のヒートアイランド現象を抑制することが肝要である。その他は、寒い地方に引っ越す、熱中症にならないように冷房設備を整える、暑い日中に外で働かなくていいように労働スタイルを変更する(早朝や夕方へのシフト、シエスタなど)、気候に応じた農作物の品種変更、などである。また、どうしても温暖化を抑制したければ、石灰岩の微粉末を輸送機で成層圏にばら撒いた方がよっぽど気が利いている。効果は噴火と大気圏核爆発で実証されている。 地球温暖化は人類存続上の問題の一つであって最大・唯一の問題ではない。効果がない二酸化炭素削減だけに気や金を取られ、その他の重大な問題が見えなくなってしまうことこそが2009年現在での人類存続上最大の危機であると思う。とりわけ我が国では、高齢化社会への対応、食料自給率の確保、エネルギーの安定確保などが喫緊の課題と考える。 |